子供が親の財布からお金取る、。その行動に隠された心理

子供が親の財布からお金を取る_02なんて…。そんなことになったら親はとてもショックでしょう。

それを目撃したら、どんな対処を取りますか?叱りつける?理由を問いただす?

お金を取ったという行動の前に、その背景にあるものを見つめ直すことが必要かもしれませんよ。

子供が親の財布からお金を取る原因とは?

子供は9歳~10歳くらいになると、自分が覚えてできるようになったことを「試してみたい」と感じる年頃なのだそうです。

それが窃盗という行為であっても、できるかどうか挑戦してみたいという気持ちを抱いてしまうのです。

大人でも万引きをやめることができない常習犯は、何かが欲しいというよりは「盗むときのスリル」に快感を覚えてしまうのだといいます。

中には、妹や弟が誕生したことで奪われた自分への関心を取り戻そうと「盗む」という行為に及ぶ場合もあります。

お金を取るのは悪いことであるという認識はあるものの、親の気を引きたいとの思いから親の財布からお金を抜き取るのです。

ここで親が心配になるのは「他人の財布からも盗むようになるのでは」ということです。
もし、親の財布からお金を盗む子供に気づいたら「盗みは犯罪である」ということをきちんと理解させることが重要です。

子供がお金を取るのを目撃!二つのNG対応

◆いきなり強く

子供がお金を取るなどの問題行動に至るのは寂しさの裏返し

子供は成長するにしたがって「寂しい」という気持ちを持つものなのです。

子供に寂しい思いをさせていると感じる人も、そうでない人もいるでしょう。

ただ、その寂しい気持ちをうまく発散したり、話したりすることができず溜め込んでしまったことで、より成長したときに親に何らかの発信をします。

共働きで保育所で過ごす時間が長く、平日は夕方から寝るまでの間しか親とのスキンシップがありません。

寂しいと感じていても、親が忙しく働く姿に「寂しいなんて言わないで我慢しよう」という気持ちになってしまいます。

この溜め込んだ寂しさが、どこかのタイミングで爆発するとお金を盗むなど、いわゆる「非行」として現れるのです。

お金を盗むという行動の他にも、暴力的になったり、部屋に引きこもったりするなどの問題行動に繋がっていくかもしれません。

子供がお金を取るのはもちろん悪い。でもその背後も考えて

子供がお金を取るという行動を取った場合、親は一般的な善悪の観点だけで叱ったりするよりも、親に対して何も話してくれなかったという事実をよく考えなければならないでしょう。

「自分の育て方が間違っていた」と、過去を悔いるのではなく、今現在の親子関係を見つめ直してください。

子供が親に相談できない・甘えられないという親子関係こそに問題はないでしょうか。

正常な親子関係であれば、子供がお金が必要だと感じた場合に「欲しいものがあるからお小遣いをちょうだい」というおねだりがあるでしょう。

もちろん、欲しがるままに与えるわけにはいきませんが、使い道も聞かずに無駄遣いと決めつけて撥ねつけることを繰り返せば反発心も芽生えます。

子供だって、いつもより余分にお小遣いを求めるのが良いことだとは思っていません。でも、それを理解した上で親にお願いするのですから、その気持ちを受け止めて話を聞いてあげましょう。

必要なのは「お金を与えるかどうか」ではなく「コミュニケーションが取れているかどうか」です。

子供がお金を取った?家族にたいする過度の甘えは禁物

もし子供がお金を取った犯人であった場合、絶対に見て見ぬふりはしないことです。

子供が「親は自分には無関心だ」という不信感を抱いてしまうからです。

そして、家族であっても甘えてはいけない一線をしっかりと教えてあげることが必要です。

「他人の財布からお金を抜けば犯罪だが、家族の財布なら犯罪とはいえないだろう」というおかしな甘えがあるのではないでしょうか。

もちろん、家族の中で共有するものもありますが「これはお母さんのもの、これはあなたのもの」という線引きをしたら、勝手に使ったり持ち出したりしないという感覚を教えるべきです。

その中で自分のものは自分で管理するという感覚を身につけていくのです。

これはものに限らず、精神的な干渉の面でも言えることです。

叱る前に言い分と話を聞くこと。親に落ち度がある場合は、子供に対しても謝る。

親子であっても個々の人間であることを理解し、尊重する関係が必要なのです。