陸上の短距離走の練習は、ただ走ってばかりいても記録は伸びません。
では、陸上の短距離選手にとって効果的な練習メニューとはどのようなものなのでしょうか?
また、陸上においての練習の目的や注意点とはどんなことなのでしょう?
そこで、陸上短距離選手に効果的な練習メニューや必要な冬季練習などについてご紹介致します。
陸上短距離選手に効果的な練習メニュー
陸上短距離選手にとって大切なのはスピードです。しかし、ただ走ればよいというものではありません。記録を伸ばすための効果的な練習をしないと、ムダになってしまうでしょう。
速く走るためには、スピードがMAXの時の体の使い方を身に付け、直線の走り方やカーブの走り方、直線からカーブに入る走り方の練習をする必要があります。そのためのテクニックを習得しなければならないでしょう。
そのためにはまず「加速走」をしてみましょう。
●加速走 20m+30m、20m+50mなど
スピードを上げて走るので、準備運動をしっかりしてから行います。
まず前半の20mでしっかりと加速し、スピードに乗った状態で次の距離を走ります。
このメニューの目的は、筋肉に速い刺激を入れることとスピードがMAXの時の体の使い方を身に付けることです。
メインのメニューに入る前に数本行ってみましょう。
陸上短距離の練習メニューの目的とウォーミングアップ
陸上の練習の目的には「筋持久力をつける」「最高速度を高める」などありますが、一番の目的は「走りを速くする」ことです。そのためには、フォームを改善しなくてはいけない場合もあるでしょう。
指導者がいる時に行うのが一番ですが、スマートフォンなどで自分で動画を撮りながら行うこともできます。
野球の練習であれば投球をしたり、守備の練習をするなどいろいろな動きがありますが、陸上は単調な練習内容になってしまうことが多くなります。そのため、鍛えられる筋肉に偏りが出てしまうことにもなるのです。
1週間の練習メニューを考える時には、同じ練習ばかりにならないように、走る場合でも距離やペースを変えるようにしなくてはいけません。
怪我をしないためにもウォーミングアップは大切です。
まず身体を暖めるために、400~800mをゆっくりジョギングします。ウォーミングアップはゆっくりと長く走った方が身体の芯から暖めることができます。
身体が暖まってから、ストレッチを始めます。そして筋肉を伸ばして関節の可動域を広げましょう。
陸上短距離【100m】のオススメ練習メニューとは
陸上短距離【100m】を走るためには、脚を速く動かさなくてはいけません。そのためにはミニハードルを使って練習しましょう。
ミニハードルを10台ほど並べます。そして同じリズムをキープした状態でできるだけ速く飛び越えていきます。
次はスライドを広げるためのトレーニングをしましょう。スライドを無理に広げようとするとスピードが落ちる原因となります。スライドは走るスピードが上がってくれば自然と広がってきます。
まずは、目標とするスライド幅のマークをつけましょう。そしてそれをスピードを落とさずに走る練習をします。
慣れてきたら、少しずつスライドの幅を広げていきましょう。走るスピードも上がっていくでしょう。
実は【100m】には持久力も必要になります。100mよりも長い距離を走り、スタミナもつけるようにしましょう。
お悩み別!短距離【100m】練習メニュー
足を速く回すことができない・・・そんな悩みがある人は、ミニフレキハードルまたは普通のミニハードルを使った練習をしましょう。
3足幅で10台ほどミニハードルを並べましょう。そして横を向き、ミニハードル間を2歩、同じリズムでより速く行う練習方法です。できれば、1~2往復はスピードを落とさないようにするとより効果があります。
冬の期間を使ってフォーム改善したい人は、冬季練習に入る前に自分のフォームについて思い出してみましょう。良かったところ、悪かったところをまず分析した上でどこを修正するかを考えましょう。それから冬季練習に入れば、効率よく練習することができます。
フォーム改善は、悪いところを直すことばかり考えてしまいますが、今のフォームにプラスしていくように考えてみましょう。その方がスムーズに進んでいけるでしょう。
陸上短距離選手に必要な冬季練習とは
冬季練習は走り込みをしましょう。シーズン中でも行っているとは思いますが、冬季練習ではペースを落として本数を増やすようにしましょう。距離を長くするのも良いでしょう。そうなるとシーズン中よりもきつくなるかもしれません。
冬季練習に走り込みをすることによって肺を強化することができます。肺活量が増えれば、走ることができる距離を伸ばすことができます。実際に陸上の試合では決勝まで進むと何本も走ることになります。予選、準決勝、決勝となると3本以上走るかもしれません。冬のうちに走り込みをしましょう。
しかし、気温の低い日には注意が必要です。怪我が起こりやすくなるので、100%の力で走らないようにしましょう。
そしてウエイトトレーニングも取り入れるようにしましょう。冬の期間のウエイトトレーニングをすることで体のブレがなくなったという選手もいます。ただでさえ線が細い日本人選手。筋肉をつけて体を作りましょう。