幼稚園で友達と話せないわが子・・・もしかしたら○○かも?

家では普通に喋るのに、幼稚園に行くと友達と話せない我が子・・・心配になりますよね。

もしその状態が長く続いているということであれば、場面緘黙症かもしれません。

それは一体どのようなものなのでしょうか?早速ご紹介いたします。

幼稚園で友達と話せないのは、場面緘黙だから!?

家ではお話をするのに、幼稚園に行くと友達と話せない我が子・・・。やっぱり心配になりますよね。もしかしたら場面緘黙(かんもく)かもしれません。場面緘黙とは一体どのようなものなのでしょうか。

場面緘黙とは、家では普通に話すことが出来ても幼稚園や学校など「特定の状況」では、1ヶ月以上声を出して話すことが出来ない状態のことを言います。子供が自分の意思によってわざと話さないだけと思われていることがありますが、そういうわけでは無いのです。

この場面緘黙は近年、不安症や恐怖症の一種と考えられるようになってきています。話すということだけでなく、表情や動作での意思表示も抑制されることがあります。言い換えると「不安や緊張で、本来の力を人前で出しにくい状況」とも言えるでしょう。

人によってもその症状が出る場面や程度というのは様々です。

家ではごく自然に会話が出来ても、学校の門をくぐった途端に先生や友達と話せなくなることもあります。友達とは少し話せるけれど、先生がいると話せなくなる子もいるのです。

幼稚園の友達と上手に話せない我が子に対しての対応

うちの娘も、小さい頃はお友達と話すことが出来ない子でした。家では普通に喋るのに、幼稚園へ行った途端に口がきけなくなるのです。私が幼稚園へ行った時には、クラスの子から「どうして○○はしゃべらないの?」と言われているところも見ました。

私は娘に対して毎日、「明日は頑張ってみようね」とか「″おはよう”って言ってみよう」と言い続けていました。しかし今考えると、一番やってはいけなかったことだったのです。

そして小学校入学が近づいたとき「このままではいけない!最悪な6年間になってしまったら大変!」と思い、行動に移すことにしたのです。

まずはインターネットで娘の症状を調べてみると、どうも「場面緘黙」というのが当てはまる気がしたのです。

そして自治体の教育委員会に連絡を入れて、経緯を話して小学校の入学に不安があることを伝えました。専門家の方にも、やはり場面緘黙でしょうと判断されたと同時に、小学校入学が最大のチャンスであるとも言われたのです。

場面緘黙の子というのは、喋らない事に対して周りからあれこれ言われることを嫌います。その為、同じ幼稚園だった子とは同じクラスにならないようにしていただきました。

幼稚園で友達と話せない場面緘黙は早期対応を

選択性緘黙症は、コミュニケーション障害や自閉症などとは全く異なります。特定の場所や人の前でだけ話せないという状態が、1ヶ月以上続くのです。もちろん恥ずかしがり屋なんかとも全然違います。

小さいうちに早めに対応をして、大人になるまで長引かせないことが重要です。

これは、人見知りや他人と話すことが苦手というレベルとは全く違うのです。場面緘黙が発症しやすい場所として、入園や入学というのがあります。緘黙の子というのは、先生やお友達とお話が出来ないということ以外は特に問題行動は起こしません。人見知りであれば慣れるとお話しができるようになるのですが、緘黙の場合は慣れても喋れないのです。

本当に「話せない」というだけで、宿題もちゃんとやりますし、真面目で、叱られることはほとんど無いでしょう。友達に悪影響を与える恐れも無いので、先生は放置したり無関心となって、適切なサポートがされないことがあるのです。

幼稚園の頃に友達と話せなかった・・・私の実体験を話します

家ではごく自然に話が出来るのに、特定の場所では一言も発せられなくなる状態が1ヶ月以上続く場面緘黙症。実は私、その経験をしたことがあるのです。

私が保育園と幼稚園だった時は、全く喋ることが出来ない子でした。3歳で発症をし、保育園や幼稚園など4回ほど変わりましたが、環境を変えても効果はありませんでした。結局卒園する6歳まで、症状の改善は出来なかったのです。

家では厳しい父親に「お喋りがうるさい!そんなに話したいなら幼稚園で話せ!」と怒られることもよくありました。しかしそうは言われても、結局一言も喋れなかったのです。

人見知り、内向的、恥ずかしがり屋というのとはわけが違います。性格がおとなしいから喋らないというのとは違うのです。

でも大人になった今考えると「あの時は場面緘黙症だったんだ」とわかります。

当時は脳機能にも何ら問題は無く、運動も勉強も人並みには出来ました。

幼稚園の友達と話せない場面緘黙は、人見知りとは違います!

よく場面緘黙は、「人見知りな人」「話すのが苦手な人」と勘違いされやすいです。しかしそういったものとは全く別物なのです。

人見知りよりも症状が強く長引きます。通常人見知りであれば時間が経つと慣れてきますが、場面緘黙の場合はいつまで経ってもお話が出来ません。話すのが苦手という話でもなく、声自体が出ないのです。

ただ「話題が思いつかないだけ」じゃないの?と思う方もいるようですが、違います。話題どうこうという話ではなく、声が出ないので挨拶すら出来ないのです。

そして話せないというだけでなく、表情を上手く出せなかったり視線も合わせられないという人も多いのです。

重症化していくと、話せないどころか、自分が思うように動けなくなることもあるのです。学校ではトイレに行けない子や、給食を食べられないという子もいます。

そして緘黙児に対して、筆談が行われるケースもあるようです。しかし自分の考えていることを知られるのを恐れて、筆談すら出来ない事もあるのです。