神棚の掃除は女性がしてはいけない説があり、男性がすべきものと耳にしたことはありませんか?
その理由にはどんな理由があるのでしょうか?また女性が掃除をするのであれば、どんな点に注意をしなければならないのでしょうか?
今回はそんな疑問について、調べまとめてみました。また神棚の掃除をする際にしてもいいこと・ダメなことについても併せてご紹介します。
神棚の掃除は男性が掃除するのが本当?年末の掃除の日も決まっているの?
年末になると神棚も掃除しますが、定められた日はあるのでしょうか?
特定の日にちは決まっていないようですが、避けるべきとされる日はあります。
・12月29日…「29」が「二重苦」に繋がり、「9」が付く末日は「苦待つ」という語呂から避けるとされています。
・12月30日、31日…「1日飾り」といい、神様をおろそかにしていることになります。
(30日に関しては掃除しても良いという意見もあります。)
これらのことから考えると、神棚は12月28日までに掃除をすべき、ということになりますね。
また、神棚の掃除は男性がすべきで、女性は触れてはいけないと言われることがあります。
神棚に祀られる天照大神は女性神なので、「女性が触れると嫉妬される」「血は不浄であるから」などの理由があるようです。
女性が神棚の掃除をしてはいけない理由と男性がする理由とは?
一般的に「女性が神棚の世話や掃除をすべきではない」という説がありますが、女性が神主をつとめる神社もあります。
現実的には女性が家事をする家が多い以上、水やお供え・掃除などは女性が行うのが自然な流れでしょう。
ではなぜ、女性は神棚に触れてはいけないとされたのでしょうか。
女性は月のものがあり穢れているとされること。
天照大神をはじめとして伊勢神宮外宮の豊受大神や稲荷神、宗像三神、浅間神、白山神など有名な神々には女性の神が多いことも挙げられます。
ただ、仏教や儒教の考えが入って来た時代の名残りとも感じられ、現代の風潮に合わなくなっているのは確かでしょう。
日本における神道祭祀の頂点である天皇位には男性のみと皇室典範で定められていますが、今後は変わっていく可能性もあります。
「女性が神棚の掃除をしてはいけない」なんて、いつか完全に廃れてしまうかもしれませんね。
神棚の男性に掃除をしてもらう時には、正しい手順を把握してもらおう
1.ボウルなどに水を張り、大さじ3~5杯程度の清酒を入れ、タオルを入れて硬く絞ります。
2.神棚に二拝礼・ニ拍手・一礼を行い「只今よりお掃除させていただきますので
障りなきよう、よろしくお願い致します。」と言ってから掃除を始めます。
3.お社の内側を掃除する。
形状からホコリが溜まっていることがあるので、エアダスターなどで吹き飛ばすか、絡めとるモップ状のものでホコリを除去してから拭くといいでしょう。
4.水拭きのあとは乾いた布で乾拭きする。神棚は白木を使っていることが多く、水を含ませるとゆがみやカビの原因になります。
水拭きせずに乾拭きで済ませてもいいでしょう。
5.お社の注側を拭きます。
6.米、水、榊を入れる器を洗い、それぞれ中身を入れ替えたら元の場所に置き、二拝礼・ニ拍手・一礼して「失礼致しました。ありがとうございました。」と言って修了です。
掃除を終えたら新しい神札を入れましょう。
このとき手は洗い、息がかからないように注意します。
神棚の掃除をする際に、神棚の交換や使用した紙や布は捨ててもいいの?
神棚も年数が経つと痛んできますので、古くなった場合は新しくしましょう。
紙や布のものは燃やせるごみとして処分してもいいですし、布など使えるものは洗って繰り返し使ってもかまいません。
装飾などは神社で処分してもらいましょう。
神棚に対しての意識は人によって違います。
毎日手入れをしてお供えをし、手を合わせる人。
年に数回だけの掃除しかしていないという人。
それぞれのライフスタイルにもよりますが、神棚があり御札があるということは、そこに神様がいらっしゃることだと思い、敬意を払って過ごすことが大切です。
最近では、神棚がないという家も多いとは思いますが、気持ちの持ちようだという考えもあります。
それでも、日本人は折に触れ神社や神様に触れる機会もあり、困ったことや願いごとがあるときは「神様、お願いします!」と神頼みしてしまうことがあります。
そんなときのためにも、神棚はきれいにしておきましょう。
神棚を掃除する時にしてはいけない注意点
■身を清めずに掃除をする
神棚のお世話するのは、いわば「神聖な行事」です。必ず手を洗ってから掃除を始めてください。
■社を床に置いて掃除
神様の住まいである社を床に置いてしまうのは、とても失礼なことです。きれいな机などに白い紙を敷き、その上で掃除の作業を行いましょう。
■拭き掃除もきれいな布で
使い古しの雑巾などではなく、新しい布巾などを使って丁寧に掃除しましょう。
■御札の扱い
御札は神様の仮の姿であるとされています。御札に触れるときは、息がかからないよう和紙を咥えて作業するのがマナーです。
■神棚は長く受け継ぐのではなく新調する
汚れが目立ってきたり、古くなってきたらそのままにせず、新しい神棚に取り換えるのがおすすめです。
一般的には5年から10年を目安に取り換えるとされています。