目を閉じるとめまいを感じるのはどんな病気?
目を閉じている時に感じるめまいの症状と対処法についてまとめてみました。
この『めまい』が起こるのは【目・三半規管・脳】のバランスが失われることにより起こることがあります。
目を開けている時には感じないけど、目をつむるとめまいを感じる原因はいったいどこにあるのでしょうか?
その原因と対処法についてまとめてみました。
目を閉じると感じるめまいは「ロンベルグ徴候」の可能性が
目を閉じたときにめまいがするケースでは、「ロンベルグ徴候」が原因の可能性があります。
人間が体のバランスを取るためには、目から入る情報と三半規管、そして脳の3つ連携しているからです。
目を閉じたときに生じるめまいは、三半規管か脳のどちらかが原因で、その大半は三半規管のトラブルによるものです。
この場合、症状としては目を閉じたときのめまいやふら付きの他に、歩くときにバタンバタンと音を立てて歩きます。
めまいが目を開けているときにも起こるのであれば、ロンベルグ徴候ではないといえます。
めまいは、一時的なものが多いものですが、何度も繰り返すようであれば耳鼻科での診察・検査を受けておくのがいいでしょう。
耳鼻科では、目を閉じて真っ直ぐ立つ「ロンベルグ検査」をしてから、より精密な検査を行って原因を調べることになります。
目を開いていても、閉じる時にも感じるめまいはメニエール病?
メニエール病(症候群)は、突発的に激しいめまいや吐き気を伴うのが特徴の病気です。
頭痛や難聴、耳鳴りなども併発することが多く、厚生労働省から特定疾患として難病に指定されています。
三半規管の異常が原因であるとされていますが、原因は詳しくわかっていません。
発症要因として、ストレスやホルモンバランスの崩れなどが指摘されており、過労や睡眠不足から発症する可能性も指摘されています。
ロンベルグ徴候と異なり、目を開けた状態でもめまいなどの症状があります。
目を閉じていればめまいがしないという場合は、メニエール病以外が原因の可能性た高いといえます。
外見からはわかりにくい病気ですが、患者本人は相当辛さを感じる病気と言えます。
強い回転性のめまいがなく、低い音の聞こえが悪くなる「蝸牛型メニエール病」というものもあります。
目を閉じると何も見ていないのにめまいを感じるのはどうして?
内耳にある前庭器官(ぜんていきかん)は、地面に対する頭の位置を感じ取る働きがあります。
良性発作性頭位めまいでは、この前庭器官になんらかの異常が生じ、頭の位置が変化する情報を感じ過ぎる結果起こると考えられています。
前庭器官にある耳石器(じせきき)の上に載っている炭酸カルシウムでできた耳石が、本来の場所ではない位置に遊離するなどした結果、めまいが引き起こされるとの説が有力です。
良性発作性頭位では、普段の何気ない動作で頭を動かしたとき急にめまいを感じます。
長くて数十秒でおさまりますが、急激な回転性のめまいを感じます。
何度か同じ動作をしていると、徐々にめまいは軽くなるのが特徴で、吐き気を伴うこともありますが、難聴や耳鳴りと言った聴覚症状はありません。
更年期以降の女性に多いのも特徴で、女性ホルモンが影響していると考えられます。
エストロゲンの量が減少し骨密度が下がるのと同じく、炭酸カルシウムでできている耳石も影響を受けるのです。
めまいがして気持ち悪い時の対処法!
めまいはなんとも気持ちが悪いものです。たびたび症状がある場合は、体になんらかの異常が起きている可能性があるので、早めに病院で診察を受けるようにしてください。
それでも軽いめまいの場合は、ちょっとした対処で楽になる場合もあるので、対処法をご紹介します。
◆ゆとりのある服を着る
身体を締め付けると、より気持ち悪くなることが考えられますので、ベルトを緩めるなど体を楽にできる服装にしましょう。
◆口をスッキリさせる
吐き気を感じるようなめまいの場合、口の中が荒れることでさらに気持ち悪くなることがあります。
うがいや歯磨き、それが難しいようであればミントタブレットなどで口の中をスッキリさせましょう
◆空気の入れ替え
こもった空気や生活臭が気持ち悪いと感じる原因になることがあります。短時間でも換気することで気持ちをリフレッシュできます。外に出て深呼吸をゆっくりするのも効果的です。
めまいの原因が脳の異常によるものだったら?
めまいだけでなく、次のような症状がある場合には、脳に異常が起こっている可能性があります。
・顔にしびれを感じる
・手足にしびれがある
・舌がもつれて、うまく話せない(ろれつが回らない)
・ものが二重に見えるなど、視界に異常がある
・激しい頭痛がある
これらの症状があるめまいであれば、すぐに救急車を呼ぶべきです。
それ以外のめまいで、脳の異常ではないと考えられる場合には、まず第一に安静にすること。
無理に動くと転倒のおそれがあるので、立っているときなら座り、横に慣れる場所があれば体を寝かせて安静にしましょう。
もし、車を運転しているときにめまいを感じたら、すぐに路肩に寄せて車を止めて体を休めます。
可能な限り刺激を抑えることも大切です。
光の刺激を遮断して暗くする・音の刺激を遮断して、テレビや音楽を止めるといった外部からの刺激ができるだけ入らないようにします。