神社にお供え物としてお酒を奉納!種類や本数、奉納の仕方

神社に通常の参拝以外の厄払いや祈祷などをしてもらう時はお供え物として神社にお酒を持参した方が良いって知っていましたか?

知っていても、いざ持って行こうとしたときにお供え物としてのお酒は種類や銘柄、サイズはどんなものを選べば良いのか迷ってしまう人もいるでしょう。

熨斗紙や奉納の仕方などについてもまとめましたので、参考にしてみてください。

神社へのお供え物でお酒を奉納するのはなぜ?

皆さん神社にお供え物としてお酒を奉納したことはありますか?よくTVなどでもお供え物として日本酒を奉納する場面を見たことがありますよね。ではこのお酒を奉納するという儀式は一体なぜ、いつぐらいから始まったのでしょうか。日本は元々は農耕民族であり、田畑を耕し生活していた民族です。作物を作って自給自足の生活をしていたわけです。作物が実る大豊作の年もあれば、天災などで不作の年もあったかと思います。
それは今現在も同じで天候や自然の状況は人間がいくら進歩しても自由になることはありませんよね。そこで神様という強大な力をもった見えない何かに人はすがるようになったのかと思われます。
時代は弥生時代ぐらいからでしょうか。ちょうど卑弥呼様が生きていた時代ぐらいかと思います。見えない何かの力を人々が信じるようになったのもちょうどこのころからかもしれません。
自由にならないものに人は見えない何かにすがろうとします。それも昔も今も同じでいいことがあったときには神様にお供え物をして、悪いことがあったときも神様の怒りだと信じてお供え物をするという習慣ができたのかと思います。
そのころの作物といえば米ですよね。日本人にとって米は豊かさの象徴といえます。当時は神様へのお供え物といえば米だったのだと思います。それがいつのころからか米から手間暇をかけて作るお酒(日本酒)を神社に奉納するようになったんだと思います。確かにお酒(日本酒)は何か神秘的にみえるのは私だけでしょうか。

神社にお供え物としてお酒を奉納する場合は種類に決まりはあるの?

神社に奉納するお酒はなんでもいいわけではありません。ちゃんと決まりがあります。神社に奉納するお酒は「清酒」です

お酒に詳しくない人は、清酒って何?と思うかもしれませんが、日本酒の事です。日本酒かどうか判断出来ない場合は、お酒の瓶のラベルを見て下さい。日本酒は清酒と書かれています。

日本酒には色々な銘柄がありますが、銘柄に決まりはありません。沢山あって何が良いのか分からないという人は、店員さんに相談してみると良いでしょう。

また、お酒は容量も様々です。神社に奉納する時は、どのサイズを買えばいいのか迷うと思います。

神社に奉納されているお酒のサイズを見ると、一升瓶が多いような気がします。実際には、一升瓶に限らず、四合瓶(720ml入りの瓶)でも大丈夫です。一升瓶は大きく重いので、持ち運びの都合上、四合瓶を選ぶ人も多いです。

サイズは、お財布や持ち運びの状況などに合わせて決めると良いのではないでしょうか。

神社にお酒をお供え物として奉納する時の本数やお酒の種類は?

神社にお酒を奉納する時はお酒の本数や種類に決まりはあるのでしょうか?

神社で奉納されているお酒を見ると、2本セットになっているものが多いことに気付くと思います。

お祝いごとに偶数は良くないのでは?と思う人もいるかもしれません。例えば結婚式のご祝儀など偶数で割り切れる物は良くないと言われているように、お祝いごとに偶数は良くないとされています。

しかし、神社に奉納するお酒は、昔は角樽で奉納していたくらいですし、正解は無いのだと思います。大切なのは、本数よりも気持ちですので、1本でも2本でも問題ありません。

小さな神社の御賽銭箱の横にワンカップが置かれていることもありますが、なんならサイズや銘柄よりも、自分が美味しいと思うお酒を奉納するのでも良いと思います。

ただし、奉納する時のお酒は日本酒です。もしかしたら地域によっては違う場合もあるかもしれませんが、日本酒が一般的です。

どうして焼酎やビールなどではなく日本酒なのかというと、お酒の作り方が関係しています。蒸留酒ではなく醸造酒でお米から作られているということがポイントです

神社にお供え物としてお酒を奉納する場合、熨斗紙はどうする?

神社にお酒を奉納する場合は箱入りを買うべきか瓶のまま持って行って良いのか迷うと思います。箱に入れるか瓶のままかは地域性もありますが、どちらでも問題ありません。

ただし、どちらの場合でも熨斗は付けるようにしましょう。
箱入りの場合は、箱に熨斗紙を付けて、瓶のままの場合は2本を括って熨斗紙を掛けます。

熨斗紙の上段に書く言葉は「奉献」「奉献酒」「御神酒」などです。奉献が一般的かと思いますが、何が良いかは地域性も出るためお店で確認すると良いでしょう。

熨斗紙の下の段には自分の名前を書きます。苗字だけでも大丈夫ですが、同じ苗字の人と被ってしまう可能性もあります。佐藤さんのように、多い苗字の人は下の名前まで書いた方が無難です。

七五三などで沢山の人がいる場合、1本を返されるときに同じ苗字の人と被って誰のか分からなくなってもたつく場合もあるそうです。

神社のお供え物やお酒を奉納する時はどこに置く?持って行く?

お供え物やお酒を奉納する場合、神社の社務所に持って行きます。社務所にいる巫女さんなどが受け取って、奉納してくれます。

ただし、社務所がない小さな神社や社務所が閉まっている場合もあるでしょう。

しっかりと祈祷してもらう時は予約をしていたり、予約していかなくても厄年の厄払いを行っている期間などは社務所が開いていると思いますが、それ以外の日は閉まっている可能性も高いです。

そういう場合、奉納するお酒はどうしたらいいのでしょうか?

例えば、商売繁盛や開運などの祈祷してもらって、それが叶った時はお礼参りをした方がいいと言われていますが、わざわざ連絡して行かない人も多いと思いますので、社務所が閉まっている可能性があります。

社務所が閉まっていて神社の人に渡せない場合は、賽銭箱の置いてある階段の一番高い所にお酒を置きましょう。

神社のお供え物のお酒のふたはあける?そのまま?

社務所がない神社や開いていなくて自分で奉納する時は、お酒の蓋は開けた方が良いのかどうか?ということが気になると思います。

奉納されている酒瓶は箱に入っていたり、ふたが閉まっていますが、場合によってはお酒の蓋は開けているようなイメージがあるため、迷ってしまう人もいるようです。

どちらが良いかは神社によって異なります。神職が常駐している神社なら、神社で周りの状況を確認して開けるかそのままにするかを決めた方が良いと思います。社務所が開いていればお任せで良いでしょう。

ふたを開けるかそのままにするかは自由ですが、神職が常駐していない神社でふたを開けた場合は、そのままにして帰るのはやめましょう。短時間でも一度お供えしたら神様は受け取ってくれたものと考えて、下げてしまいます。

ふたを開けたら中身のお酒は側溝などに流して瓶は持ち帰りましょう。ふたが開いた状態で置いておくと、虫が湧いてしまう原因になります。